雑記帳の流れで

書きたくなったときに

ショップ店員が心に残っているショップ店員さん

私は感動を与えるような接客に憧れて、販売の仕事に就きました。

努力の甲斐あってか、お客様から嬉しいお言葉を何度も頂いた経験もあります。

 

仕事柄、他の店員さんの接客には神経質になってしまいます。

お客様の方を見ずにいらっしゃいませを言う【ノールックいらっしゃいませ】

お店に入りにくい空気を出す【仁王立ち販売員】

興味がないのにどんどん話を進める【圧力接客スタイル】

などなど、挙げればキリがないのですが、、

自分の理想とする接客との乖離に目がいってしまう職業病的なところがあります。

 

ただ、これから書く2つのエピソードは、私が理想とする完璧な接客だったわけではなく、

本当に些細なことだったように思います。

 

 

1つ目は、旅行で札幌へ行っていた時のチョコレート屋さんでの出来事ことです。

カフェも併設されているような札幌では人気のチョコレート屋さんでした。

夏の暑い日に、そのお店でソフトクリームと高カカオチョコレートをいくつか購入しました。

会計中に、ふと、旅行中にチョコレートの保存をどうするか考えていなかったことに気づきました。

レジのお姉さんに「札幌の夏でもチョコレートは溶けてしまいますか?」と伺ったら、

「保冷剤つけておきますね!ご旅行だったんですか?」と笑顔で応えてくださったのです。

私はこの一言が忘れられないのです。

すぐに解決策を提案してくださったのも嬉しかったのですが、

旅行で札幌に来ていることをすぐに理解して、話しかけてくれたことにとても感動しました。

 

レジスタッフであれば、会計をして保冷剤を渡せば仕事は十分だと思います。

余程ぶっきらぼうでもない限り、嫌な印象は残りません。

でも、お買い物でワクワクした気持ちを維持した状態でお会計を済ませるのって意外と難しいです。

お金を出す行為は、ワクワクを一気に現実へ引き戻してしまうものです。

 

何気ない店員さんの一言でしたが、その言葉から私を一人の人間として見て、

コミュニケーションをとろうとしてくれたことが受け取れた気がしました。

それが販売員をしている私にとっては堪らなく嬉しかったのです。

 

そんな思いがけず嬉しいことがあったお会計でしたから、

そのお店のファンになりましたし、買ったチョコレート大切に大切に食べました。

 

 

2つ目のエピソードは、ショッピングビルに入っているアクセサリー屋さんでの出来事です。

そのお店はカスタマイズしてオリジナルアクセサリーを作ることもできるスタイルでした。

たくさんの可愛いチャームやチェーンが並んでいて、

私は迷いに迷って決めきれず、お店を後にしました。

その後、他のフロアのお店もぐるっと巡り、時間が経ってもどうしても気になるアクセサリーチャームがあり、またそのアクセサリー屋さんへ戻りました。

その時、こちらを向いた店員さんは私を見て「あっ!」という笑顔で迎えてくれました。

 

一度退店したお店へ戻るのは、少し恥ずかしさや勇気がいる時もあります。

店員さんに声をかけられたけど「大丈夫です」という謎の返事をして気まずかったり、

何も買わずにお店を出たけれど「また来た」と思われたらどうしよう。など

様々なパターンはあると思いますが、少なからず経験はありませんか?

 

私がお店へ戻った時にニコッと迎えてくれた方は、

初めにお店へ行って声をかけてくださった方とは別の店員さんでした。

私の来店に気付いて見ていてくださったのでしょうね。

戻ってきたことを笑顔で受け入れてくれたことに嬉しくなってしまって、

すぐに気になっているチャームのことを伝えて、相談にのってもらいながら

お気に入りのネックレスを作ることができました。

 

今でもそのネックレスを身に付けるたび、店員さんの表情を思い出します。

あの時、少し気まづい思いを抱えながらもお店に戻って本当に良かったです。

 

 

以上が販売員の私が印象に残っている店員さんのエピソードです。

 

自分自身も販売や接客を仕事としているので、

印象的な接客や心に残るエピソードというのはいくつもあるのですが、

こんな些細なことがここまで思い出として残っているのは正直驚きです。

「接客は真心」とでもいうのでしょうか、思い出すたびに心が温まります。

 

今日この文章を書いていて、

「感動を与える接客がしたい」と意気込んでいた入社したての時期に戻って、

日々精進していきたいと心改まりました。

 

余談ですが、私は素敵な接客をしていただいた方に少しでも感謝を伝えたいのと、

仕事に何かしら良い影響があればという気持ちで

カスタマーセンターやお問い合わせ窓口を利用しています。

これは販売員目線のことだからかも知れませんが、

退店後にもわざわざ時間を割いて感謝の気持ちを伝えていただけるのは、本当に嬉しいです。

もし、感謝を伝えたい店員さんがいらっしゃる方は、

店名や来店日、購入商品を具体的に記載して一通送ってみてください。

 

少しでも、お客様と販売員の皆さんの笑顔が増えますように。

 

 

 

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